2008年02月03日
テレビは俗説が好きだなぁ
「熱血!平成教育学院」という漢字の読み方等の雑学を紹介する番組があります。
何気なく見ていたんですが「へちま」の説明で女子アナが糸瓜(いとうり)から「い」が省略されて「とうり」となって「と」の字が「いろはにほへとちり・・・」の「へ」と「ち」の間にあるから「へ・ち・間」で「へちま」になったとしたり顔で言っていましたが、そんな馬鹿なわけはないですよね。
まぁ「いとうり」から「とうり」になるくらいならあるでしょうがそこから更に言葉遊びみたいにするなんて・・・これは落語なんかで見られる後からのこじつけでしょう。つまり「奥さん」のことを「うゐのおくやまけふこえて・・・」で「おく」は「やま」の上にあるから「山の神」というのと同レベルの話ですね。
実際のところは語源不明になっている言葉なんです・・・なんとWikipediaでもその語源説を取り入れていますからよっぽど流布しているんでしょう。
毎年10月になると必ずどこかのアナウンサーが知ったかぶりで「10月は日本中の神様が出雲に集まるから神無月」という出雲大社の宣伝をそのまま垂れ流しているのと一緒で完全なる俗説です。
まぁアナウンサーは原稿を読むだけで普通の人と何等変わらない知識の持ち主なのは当然ですが、クイズの問題を作る人はそれが仕事なんでしょうから間違えてはいけませんね。今日も「鬼才=天才」という図式を作らせる問題がありましたが(以前記事に書きましたが)「李白は天才の絶、白居易は人才の絶、李賀は鬼才の絶」と完全に使い分けられているんです。特に鬼才と言うのは中国4千年の歴史でも李賀にのみ使用される特殊な言葉なんですよね、それを何の解説もなしに「=」で一緒の意味にしてしまうのはどうかと思います。